トリを飾るのは主役のLIPHLICH。ステージを通してアバンギャルドな楽曲群。Uppercut Final Roundなるボードをゴスロリ?クマが掲げてみたり、チア的な女性が出て来たりと、音楽性もさることながらシアトリカルな要素満載で魅せ付けて聴かせてくれました。
あんまり近い音楽性のバンドを、個人的には知らない。昔の一時期のTHE YELLOW MONKEYが近いのかなあ。でも多分聴き比べたら全然違うと思います。自分の中であくまで近いものを挙げると、ってところですかね。当時の最新フルアルバム、フルコースは逆さからは聴いて唸らされるだけの楽曲群がありました。
メンバーのファッションもこだわりとインパクトがあって見栄えがすごい。まさにちゃんとVISUAL SHOCKの要素を持ち合わせたバンドでもあります。個性で言えば他のバンドに負けて無い。と言うか唯一無二。付き合いで来たけれど凄いバンドが現れたもんだと思いました。すでに音源も数枚出てたみたいですけどね。
堂々と自分たちの世界観をしっかり確立していて、素晴らしいなあと思ったのを覚えています。ファンとの統一感も半端無い。頼もしいなあと思いました。
そして重大発表と言うかMCで彼らの決意表明。物凄い魂を込めた言葉で、絶対に売れるまで止めません。解散しませんとの宣言。
これで幸也さんのギャラで笑わせていたMCとか、何故JILSが必要だったのかとか、舞い戻って来てぶっ飛んだクオリティを見せたryoさんのいるHOLLOWGRAMを呼んだのかとか、明らかにHR/HM畑なNOCTURNAL BLOODLUST、個性と独自の世界観を持ったamber gris、ファンとの一体感や楽曲の展開が素晴らしいMEJIBRAY、それぞれのメンツをここに呼んだ意味が全て繋がりました。
VISUAL SHOCKと言うジャンルを、音楽業界を見て来たファンならそれぞれが痛感していると思います。今でもその想いは強くなるばかり。永遠なんて無い。だけどLIPHLICHはあえてそれを宣言することで覚悟の決意表明を成し遂げたのでした。
言う前に物凄い深呼吸をしていて、きっと自分の中で命を懸けるぐらいの想いがあったんだろうなと見ていて思いました。あの場面を未だに覚えています。当日のLIVEの仕上がりよりも、その言葉を心に刻みつけておくことが、今回の重要な一番の意味なのではないかと思いました。
最後までエンターテイメント性全開で演り切ったLIPHLICHに心から喝采を送りたい。そしてメンバーチェンジこそしたみたいですが、未だLIPHLICHは、確かな歩みと進化を以てその約束を守り続けています。
LIPHLICH OFFICIAL WEB SITE
http://www.liphlich.com/