出演:Kαin(ATSUSHI/YUKIYA/SANA/kazu/吉岡寿之/坪本伸作)
ATSUSHIさんの誕生日を祝いに新しい箱に行ってまいりました。
初めての箱なのと、仕事を終わらせての参戦だったので迷いたくない為、新宿からも歩いて行ける距離なのですが電車私鉄を乗り継いで西武新宿駅で下車。若干彷徨いながら新宿SAMURAIに並ぶ列を見つけました。
入り口から見た感じ結構狭そうだったので、小さい箱なのかな?と思いながら参列。ギリギリだった事もあって割と時間を待たずに入場する事が出来ました。
中に入るとすぐに受付があって、その奥左手にドリンクバー、右手がライブスペースと言った感じ。池袋手刀と同じか少し狭いぐらい?池袋手刀は横に広がる感じですが、新宿SAMURAIは縦に奥行きがある感じですね。
なので割とステージは狭いかな、と思いましたが、これも手刀と比べると奥行きがある感じで。後でわかった事ですが。手前に幸也さん、ATSUSHIさんのドラムセット、その後ろに左からkazuさん、SANA様、坪本伸作くん、一番奥に吉岡先生が控える布陣。なので結構奥行きがあるステージに見えました。
一番後ろだと見えづらいせいか、ツレに促されて前へ前へと今回は行かせてもらいましたね。
荷物の置き場所が無いのが不便でした。ATSUSHIさんへのお祝いも持って来ていたので…。
そんなこんなで上手い事荷物を仕舞い込んで足元に置き、何とか参戦準備を済ませました。後ろを振り返れば結構な人だかり。結構強引に入って来ないと後ろの人たちはなかなか見えないだろうな…と思ったりしていました。
後で聴けばATSUSHIさん選曲だと言うSEを聴きながら待っていましたが、程なくしてATSUSHIさんが作曲したSE、Celsius_Short_ver.(新曲)で始まりました。荘厳な雰囲気漂う、神秘的かつ壮大な印象の楽曲です。
そして次々とメンバーが登場。ATSUSHIさんへのコールがこだまします。
ドラムの音をフィーチャーした音の中、幸也さんが登場。
一曲目はタイトルも未定のATSUSHI006。溜めの利いたグルーヴが素敵。切ない幸也さんが歌い上げるメロディ。そして迫力ある展開。ベースが走り刻まれ、ギターのリフが絡み付く。吉岡先生の旋律が美しさを紡ぎ出す。Kαinの持ち味である圧倒し黙らせる迫力の楽曲のひとつ。昨年聴いたcradleとオーバーラップして、ATSUSHIさんが得意とするジャンルなのかなと思いながら、アウトロの染み込ませるような音に身を委ねクラップする。
ATSUSHIさんへのコールと拍手喝采。
そしてstigma。蠢くベースにギターやピアノ音が目まぐるしく混ざり合い、そこにATSUSHIさんのドラミングがボトムに広がって行く。幸也さんが今日何しに来たんだと煽る。もちろん、ATSUSHIさんを祝いに。ATSUSHIさんの一挙手一投足を目に耳に焼き付けて。響き渡るドラムをこの身に、心に焼き付ける。
ふと思ったのは、今回ドラムが前なのですが、しっかりバランスが取れていると思いましたね。ドラムが他の音を殺していない。これもATSUSHIさんのプロデュースの才の為せる業なのかと感服致しました。
SEのHauntからdie 4 youへ。Kαinメイニアには効き慣れた緊迫感のあるサウンドが響き渡る。Kαinの魅力や武器がいくつもある中で、この辺は原点なんだろうなと思ってみたり。幸也さんの煽りにオーディエンスがクラップで答える。それぞれのリフがせめぎ合う間奏。勢いだけのバンドには出せない味。それもまたKαin。アウトロではそれぞれのリフが並走しながら絡み合い、元の位置に着地するかのように終わりを迎える。
個人的にKαinの代表曲のひとつだと思うInlandempire#02。緊張感と緊迫感、圧倒する迫力はゲージMAX。その中に荘厳さを携えて。楽曲は動き出す。激動へと。ATSUSHIさんのドラミングも感情のこもったソウルフル且つエモーショナル、それでいて正確に打ち出される。
歓喜と鳥肌。素晴らしい音楽を目の前に、称賛の感動が止まらない。そしてどこか切ないのに優しさを携えた幸也さんの歌声が、さざ波のように。時に激情へと。スキャットも気合いを感じつつ。素晴らしい。Kαin、Kαin、Kαin。ここにあり。他の誰が真似出来ようか。
そして加速して行くエンディング。オーディエンスのクラップから拳と叫び声が応える。一体感。全てが一つへと。この瞬間が音楽であり、至高の至福なのだと痛感する。Kαinすげえ。
そして幸也さんのギターからあいのうた。この歌も聴き続けて来て、どんどん進化している印象。切なさと激情が同居するメロディ。ドラマチックに展開しながらも、やはりKαinの一体感がたまらない。歌だけでは無い、演奏が。それぞれのリフ奏でながらも並走して激情を彩る。エンディングに向かうにつれて、激情は増して行く。そして包み込むような優しさで、終わりを迎える。
ピアノの旋律から始まるのは、AFTER_。染み入る様な幸也さんの歌声。静寂が訪れてからのATSUSHIさんのカウントから始まる。シンプルながらどこかアンニュイな心地良さを携えた展開から激情へと。そして時にダンサブルに。雨や花びらが降り注ぐように音が降り注ぐ。エキゾチックさや妖しさも携えて。何と言うかセクシーだ。そしてスキャットは優しく。それに応えるように幸也さんの激情の歌声は、優しさを入り混ぜるような繊細な感情を表現しているように感じる。水面に広がる波紋のように、楽曲は終わる。
ギターノイズから始まるのは、絶望からの救いの様な明るさを備えたMiles。疾走感溢れる楽曲が、オーディエンスの拳と叫び声を誘う。メンバーとオーディエンスでドライヴしているような感覚。ATSUSHIさんが運転席で、幸也さんが助手席なのかな(笑)。そしてサビの大合唱。いや、CDになってないんですけどねwみんな幸也さんの歌声を何度となく聴いて覚えてるんでしょう。俺もそうです。拍手喝采、歓声。
同期音から始まるのは#006。オルタネイティヴな楽曲の中に、メンバーとオーディエンスのコミュニケーションの側面を持っています。シンプルだからこそ、その日のテンションが左右される。SANA様も前に出て煽る煽る。幸也さんの煽りと、オーディエンスの拳と叫び。交わされる。今日はSANA様がメインギターで坪本伸作くんが繊細なバッキングだからどこか艶やかにすら聞こえる。一新された青い光が会場を薙ぎ払う。
心の交流を終えれば、待っていたのはD≒SIREセルフカバー、TEARのKαinバージョン。吉岡先生の旋律と坪本伸作くんのギターリフがスパイスを加える。kazuさんのベースが跳ねては蠢く。SANA様が時にダンサブルに。流麗なギターソロでアウトロに華を咲かせる。それをボトムで支え、迫力と激情を絡めて叩き出すATSUSHIさんのドラミングこそ主役。素晴らしい。
思えばこの一日を通して、幸也さんの、そしてきっとメンバー全員の、お祝いしようとする気持ちが全面に押し出されて響き渡っていたように感じる。そんな事を思いつつ神秘的なSF感すら感じるSEのcatastropheから、優しさに満ち溢れたlost。キャンドルライトの明かりが灯る。拡がった優しさの波と、クラップが混ざり合うように。そしてサビに向かって迫力は増し、どこか支えてくれる優しい強さを携えて。それがまた心地良い。ATSUSHIさんのドラミングもまるで歌っているかのようにエモーショナルに。それを間近で焼き付ける。
lostは打ち寄せる波の様な、海の様な広大な優しさを表しているのかもしれない。オーディエンスのスキャットが響き渡り、幸也さんの激情が歌声と共に放たれる。五臓六腑に響くATSUSHIさんのバスドラも心地良く。拍手喝采、ATSUSHIさんコール。
神秘的な始まりから、無の底。幸也さんのスキャットを前に、真夜中の海、砂浜に佇んでいるような。もしくは海底で水面を見上げているのかもしれない。そんな印象を受けて。押し寄せる切なさと優しさが、会場全体を包み込む。歩き、彷徨っているかのような。シューゲイザーの要素も携えて。心に染み入る、染み入る。
メンバーの決意や、葛藤だとか。そう言ったものをじんわりと感じるような。そしてエンディングへ向かって。ただ、音の洪水、洪水。それを耳に染み渡らせて、心は浸食されて行く。シンプルな中に、想いと、一体感。ATSUSHIさんの気持ちが込められているような気がしたエンディングでした。
深淵の月。幸也さんが表現した、同じ月の下。それぞれがそれぞれの道を歩みながらも。心は繋がっていたい。繋がっている。すれ違いながらもどこかで。そんなメンバーとオーディエンスの絆の様な歌。でもKαinは一体となって。ATSUSHIさんのドラムリフを全身に受けて。見上げれば月が見えるような。そんな優しさがここに広がっていました。吉岡先生のピアノがエンディングを彩る。感動して声が出ません。
幸也さんのMC。静寂を優しく茶化されるwSHIGEさんは仕事が終わらなくて来れないので、坪本伸作くんがサポートで来てくれたと説明。幸也さんが見えない人とか思いやったり、ATSUSHIさんを祝いたい気持ちからか全員が前に出るように促してくれます。
そしてアンコールをやるかどうか決めかねてると言うお話から、次の楽曲はkazuさんがこれをやると帰りたい気持ちが半端無いと言うCloserだと。どうするんだとw幸也さんが一生懸命MCで煽りつつ、坪本伸作くんへとMCのバトンを受け渡します。
坪本伸作くんのATSUSHIさんへのリスペクト溢れるMCにほんわか。ATSUSHIさんの一声はまだやるとのお話。何となく窘められつつ和やかな空気の中、Closer。
優しさと温かさに満ち溢れたCloser。今日一日を振り返りながら。そして今夜は特別、目の前にATSUSHIさんを焼き付けながら。耳に音を焼き付けながら。幸也さんが煽り、スキャットが会場を満たす。そしてそのまま迫力を増し、大きな一つの流れとなって、それぞれのリフが絡み合いながら、濁流の様な音の洪水へと流れを変えて行きます。全身に、鼓膜に響き渡る、Kαin、Kαin、Kαin。ああ、今日も良い、素晴らしいLIVEだった。ATSUSHIさんへお祝いの気持ちは届いただろうか。全身で音を浴びて、Closerの幕は閉じる。
拍手喝采。メンバーコール。(主にATSUSHIさん。)
SEのeast of edenを聴き終えて、アンコールに珍しくクラップとATSUSHIさんコール。出て来たのはYUKIYAさんでMCから坪本伸作くん、吉岡先生、kazuさん、SANA様の順でATSUSHIさんに一言を捧げつつ登場。そしてATSUSHIさんの登場。昨年からもう一年経つんだなあ…。
幸也さんの昔話。ATSUSHIさんとの馴れ初めを脱線しながら笑わせてくれつつ話してくれました。kazuさんもその頃(RESEARCH時代)からの知り合いみたいです。
そして自分の目で耳で判断した楽曲で良いと思ったものを好きでいて欲しいと。これについても大きく頷きます。そもそも、だからこそ。こんなにも好きでいるのだから。
これ以上良い楽曲を書けていないんじゃないかと。友達じゃ無くても良いと思える楽曲を書いてくれる人たちと一緒に音楽が出来ている事が幸せだと言って。そしてなんて美しい曲を書くんだろう。ATSUSHIさんはあまり言葉にしないけど、みなさんがそんな楽曲から受ける、ATSUSHIさんの人柄は、間違っていないと思いますよと語ってくれて。演ってくれたのはCradle。
これが、特に聴きたかった。
一年ぶりですが、Kαinバージョンで聴くこの楽曲が大好きです。なかなか聴けないので目に耳に焼き付けましたよこの楽曲も。素晴らしいんだよなあ…。ATSUSHIさんのソングライターとしての才能が炸裂しました。
幸也さんは緊張しないらしいんですが、いつもやってない事をやると緊張すると言う事で、Cradleは緊張したみたいです。楽曲への愛情と尊敬を感じましたね。
人生で今が一番カバーコピーしてるらしいです。kazuさんのせいでwでも楽しいと言っていました。
最後の一曲。動きや声でATSUSHIさんに届くように伝えて頂ければと言ってくれました。
何か、自分の心の底から生まれたものを形に残したい。だからこそ続けて来れたんだと。そしてそれを好きだとわかるように伝えてくれる事が、生きている証なんだと。語ってくれた上で始まったのは、
正真正銘Kαinの代表曲であろう、証-akashi-。
シンセからの合唱。天高く渡り鳥が旅路へと旅立つような。そのイメージがギターリフとともにイントロを彩ります。オーディエンスの手も上がり、拳と叫び。そして合唱、合唱、合唱。証は打ち立てると言います。ここに、全部置いて行ってくれ!幸也さんが叫びます。応えるオーディエンス。ATSUSHIさんの為に。祝う為に。今日は幸也さんと、メンバーと、オーディエンスが同じ立場で。みんなで。ATSUSHIさんを祝福します。ATSUSHIさんおめでとう!ATSUSHIさんもエンディングのドラムロールで応えます。
メンバーが退場する中、拍手喝采とメンバーコール。ATSUSHIさんも感謝の意を述べてくれました。最後に新録したらしいSEのCradle_Inst_ver.をしんみりと聴いて、LIVEは終わりました。
最後にATSUSHIさんにプレゼントを渡し、ATSUSHIさんからCDを頂いて、感謝の意を述べておいとまさせて頂きました。
いやあ、今回も良いLIVEだったなあ。みなさんに心底感謝です。
【SET LIST公開】
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2016年12月16日(金)新宿SAMURAI
ATSUSHI聖誕祭「The World Works 2016」
出演:Kαin(ATSUSHI/YUKIYA/SANA/kazu/吉岡寿之/坪本伸作)
【SET LIST】
SE Celsius_Short_ver.(新曲)
01 ATSUSHI006(未CD化)
02 stigma
SE Haunt
03 die 4 you
04 Inlandempire#02
05 あいのうた(未CD化)
06 AFTER_.
07 Miles(未CD化)
08 #006(未CD化)
09 TEAR(D≒SIREセルフカバー)
SE catastrophe
10 lost
11 無の底
12 深淵の月
MC
13 Closer(未CD化)
SE east of eden
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14 Cradle(WAILセルフカバー)
MC
15 証-akashi-(未CD化)
SE Cradle_Inst_ver.(新録)
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※終演後のATSUSHIさんとのプレゼント交換会で
この日初公開されたオープニングSE
「Celsius」(作曲編曲:ATSUSHI)
のフルバージョンが収録されたCDをプレゼント。
(ライブでオープニングに使用されたのは同曲のショートバージョンです。)